生駒の石仏(旧館)

http://ikomasekibutsu.blogspot.jpへ引っ越しいたしました。

*

峯腰痛地蔵尊(生駒郡平群町櫟原)

   

以前紹介した「いちはら越」の古道は、櫟原上垣内(峯の垣内)から八尾市神立とを結び、物資流通に大いに貢献しました。


河内越とフラワーロードの交差点

櫟原側からは河内越と呼ばれる

八尾市側のルートが荒廃して今では全ルートが河内越と呼ばれることが多くなり、「いちはら越」の名称は死後となってしまいました。櫟原側のルートはよく整備されて軽トラが通行できる林道となっています。

峯腰痛地蔵尊の屋形
峯腰痛地蔵尊
上から見る

出口付近でよく整備されたフラワーロード(広域農道)と交差するために、周囲の様子は一変しています。お地蔵さんもコンクリート壁を背にして立っておられます。

峯腰痛地蔵尊
屋形は新しくなった様子

広域農道が整備される以前は鳴川峠への分岐点にもなっており、峯垣内は生駒山中に設置された溜池の清流が流れる場所で、用水(溝)を守る地蔵が祀られていたと云います。

屋形内の石仏
峯腰痛地蔵尊

屋形には「峯腰痛地蔵尊」と書かれていますが、「峯の溝の地蔵」とも呼ばれているらしいです。中央の山型名号碑には文化六年の紀年銘と上部に阿弥陀三尊の種字が刻されています。また石碑の真ん中あたりに資料文献と同様の修復痕が確認できます。

船形地蔵立像
地蔵石仏
名号碑から右手の石仏

資料文献にも紹介されているお地蔵さんは、上部が欠損しているものの像容から古い形式が認められ、室町中期前後の造作と推測されています。左手にも船形の石造物を祀られていますが、砂岩製の十一面観音像で江戸時代のもので「他所から購入したもの」とあり、そっけない評価です。凡人にはどれもありがたい石仏にしか見えないのですが。

参考文献
奈良県生駒郡平群町石造文化財 平群谷(平成三年)

[2013.10.22 撮影]

 - 平群・矢田丘陵 ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

専念寺
専念寺の石造遺物(平群町久安寺)

通法山専念寺(融通念仏宗)は久安寺の旧字南垣内にあり、境内に特筆すべき石造遺物が …

金毘羅神社
キョウ山の金毘羅さん周辺の石仏など(生駒市萩の台)

石福寺や金毘羅さんがある旧乙田村の中心地は生駒市萩の台に町名が変わったようです。 …

高ノ坊跡
高ノ坊跡の石仏群(白山神社・福貴寺跡地)

白山神社周辺はかつての福貴寺の跡地でした。慈尊山福貴寺と号して盛時には周囲に六十 …

馬頭観音
安明寺叶堂・馬頭観音坐像(平群町三里)

お堂は火事で消失したものの、ご本尊の千手観音様は健在とのこと。叶堂は古くから疫病 …

地蔵
中央公民館前の石造物(生駒郡平群町福貴)

生駒川(竜田川)にかかる平群橋を横断すると正面に地蔵屋形があるのに気が付きます。 …

首なし阿弥陀如来
生駒山口神社(生駒郡平群町櫟原)

生駒山口神社は江戸時代の地図には一之宮と記されています。素戔嗚尊を祀り、雨乞いの …

墓地
櫟原墓地の十三仏板碑(生駒郡平群町櫟原)

河内越の山道(林道)と広域農道(フラワーロード)は、とゆかわ橋で立体交差します。 …

くさ神さん
七倉の辻堂(生駒市平群町信貴畑)

七倉西入口に小さな祠(辻堂)があり、中に三体の石仏が祀られています。土地の人から …

鑑石
長楽寺の石造仏(生駒郡平群町吉新)

藤出山・長楽寺は、ご本尊を聖観音立像とし、用明天皇二年(586)に聖徳太子により …

滝ノ上の薬師
滝ノ上の薬師(生駒郡平群町久安寺)

旧久安寺村は古代高安城築城にかかわる人たちが定住した地域と考えられています。北垣 …