生駒の石仏(旧館)

http://ikomasekibutsu.blogspot.jpへ引っ越しいたしました。

*

吉新の石仏二題(生駒郡平群町)

   

生駒郡平群町吉新とは旧字の吉田邑と新家邑が明治八年に合村してできたところです。そんな古くて新しい地名が今も残っているのが平群町(平群谷)で、たくさんの石造物に出会える場所なのです。


近鉄生駒線の線路沿いにある地蔵祠

吉新の地名は今も残る

吉新
吉新

古い地名が残っていても何ら不思議ではないのに、道路標識に「吉新」と表記されているのを見てホッとしました。古いものがドンドンなくなっていく今日この頃、古い資料を片手に古い遺品を探しに出かけると、つい疑い深くなってしまいます。

線路脇の地蔵祠
地蔵祠
平群駅から南に歩く。場所は旧吉田邑の東端にあたる。

簡素な造りの屋形ですが、綺麗に清掃されお花や水がきちんと供えられている様子です。資料文献によると、「近くで出土した」とだけ記されており、詳しいことはわかりません。近鉄の線路工事の際の出来事でしょうか。いずれも40cm前後の小石仏ですが、これからも大切にされることを願うばかりです。

吉新・辻の地蔵堂
辻の地蔵
新しい住宅が立ち、ちょっと窮屈な地蔵堂

辻の地蔵堂は立派な瓦屋根にコンクリートの土台がしっかりしています。住宅開発の際に、地蔵堂が建て替えられたのでしょうか。しかし、「よくぞ残った」というのが第一印象です。地蔵前のスペースが駐車場と勘違いされなければいいのですが。

二体の石仏
石仏
すっぽりと白い涎掛けで全く像容がわかりません。

格子戸も締まっているので、外から眺めるだけなのがもどかしいです。文献によると右は山型三体仏板碑で辛うじて山型が確認できる程度、左は船型阿弥陀立像で後背が欠損しています。右にちょっと傾いた感じが何となくわかりました。風化が進んでいるので、全体像を見ないと地蔵石仏と区別がつきません。

さて、平群町は石仏の宝庫。これからどんな出会いが待っているのでしょう。楽しみですね。

参考文献
奈良県生駒郡平群町石造文化財 平群谷(平成三年)

[2014.05.04 撮影]

 - 平群・矢田丘陵 ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

地蔵
中央公民館前の石造物(生駒郡平群町福貴)

生駒川(竜田川)にかかる平群橋を横断すると正面に地蔵屋形があるのに気が付きます。 …

鑑石
長楽寺の石造仏(生駒郡平群町吉新)

藤出山・長楽寺は、ご本尊を聖観音立像とし、用明天皇二年(586)に聖徳太子により …

船型十一面観音立像
南垣内東入口の石造遺物(平群町久安寺)

久安寺南垣内(現在の平群町久安寺2100番付近)の東入口付近は、七倉を経て信貴山 …

揺るぎ地蔵
揺るぎ地蔵石仏群(平群町指定文化財)

清水の流れる鳴川には、たくさんの石造遺物が残されています。その代表的存在は、「ゆ …

金毘羅神社
キョウ山の金毘羅さん周辺の石仏など(生駒市萩の台)

石福寺や金毘羅さんがある旧乙田村の中心地は生駒市萩の台に町名が変わったようです。 …

地蔵堂
北福貴の地蔵堂(生駒郡平群町福貴)

業平ロマンの道を追って中央公民館の北を左折して西へ向かうと、やがて旧字の北福貴村 …

野仏
鳴川ハイキングコースの野仏(二本杉の小石仏)

近鉄生駒線・元山上口駅を降りて櫟原川を横断し、生駒山口神社を過ぎると平坦でのどか …

野仏
矢田寺近くの野仏(大和郡山市矢田町)

矢田丘陵の東麓、奈良市大和田町から大和郡山市矢田町の一帯には長閑な田園風景が広が …

墓地
櫟原墓地の十三仏板碑(生駒郡平群町櫟原)

河内越の山道(林道)と広域農道(フラワーロード)は、とゆかわ橋で立体交差します。 …

馬頭観音
安明寺叶堂・馬頭観音坐像(平群町三里)

お堂は火事で消失したものの、ご本尊の千手観音様は健在とのこと。叶堂は古くから疫病 …